2016-10-27

鼻先を水面につき出して

沈むか、沈まないかみたいな人生を生きてきた。

今までの自分は、鼻先だけを水の上に出してなんとか息ができていると思い続けてきた。

でも今書いてみたら、本当は水の中に自分から鼻を突っ込んで苦しい思いをしていただけなのかもしれない。

少なくとも、苦しみからは逃げられるんだという言説を巷でも見るようになった。

でも、それにしたって、みんな本当にこんな理不尽に耐えているのか?おかしいと思う自分おかしいのかも?という思いはなかなかぬぐえない。

どれだけ惨めに見えたとしても。どれだけまずい選択に見えたとしても。

尊厳を踏みにじられていると確信が持てたのなら、新しいゲームを始めるべきだろうか。

愛すべき親は、生後二十年をかけて忍耐の無意味さを教えてくれた。

丹念に塗りこまれた毒とは一生付き合っていくだろう。

自分に何ができるだろう。本当はどこにでもいけるだろう。しかしそのために何が必要だろう。

明日もきっと人が電車に飛び込む。そうやってこぼれていく心に、うおー待て!話を聞くから!と言いたい。

この国には独りの人が多すぎる。わかっていながら、自分を救うこともままならない。

音楽を聴こう。

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