ネットで書き込みしたら叩かれた。その叩きのコメントを見ていたら、自分の心臓がドクドクして、肺のあたりが揺さぶられる感覚がした。
この刺激は、もちろんあまり好ましい性質の刺激ではないのかもしれないが、しかしとても新鮮だった。
今までネット上の自分は大勢の中の一人で、いわばa manとでもいう存在だったのに、 叩かれているときは自分がある特定の一人の、the manになっていたのだ。それが自分のアイデンティティが試されているような気がして、とても、とても不安定な気持ちになった。
その体験があまりに新鮮で、そして新鮮に感じることがとても悲しかった。 僕は普段全くthe manではなくて、いつも大勢の中に埋没しつづけ、そしてその状態を好んでいて、そんな時にいざ自分自身のアイデンティティを求められると、なんというか、困る。
僕は何も主張もなく、こだわりもない。 本来はこの状態を抜け出すべきなのだろうが、 僕自身、この状態にいることを望んでいる。僕は、このままぼんやり死んでいくのだろう。
そんなに難しい話でなく、恐らく単に叩かれなれていないだけ。そのうち慣れる。 プライドを捨てよう。