入社して7年、30代を目前に第二次結婚ラッシュがはじまった。
次々結婚していく女性の同期をみていて、ある法則に気が付いた。
メールアドレスだ。
わが社は@より前を任意の文字列にできるのだが、名前@~の既婚率と、苗字@~の未婚率には歴然の差がある。
私は後者だ。
入社した際、苗字が変わるかもしれないことに考えも及ばなかった展望のなさ。
業務用アドレスとして増子@~と下の名前を使うことに、なぜか妙な照れを感じてしまう、いらぬ含羞。
そういうところだ。 それが私と彼女たちの差だ。
思えば子どものころからそうだった。保育園の「自分の絵を描きましょう」の時間、私は周囲の子のように、自分にリボンを描き加えたりすることができなかった。
愛犬に「ミルキー」とは名づけられず、道夫とつけた。
じゃあ、ちょっとおいらと結婚してみる?
うちの会社は名前.苗字@会社ドメイン。 実名一致の方針らしく、結婚するとメルアド変更になる。 昔はイニシャルでの登録ができたけど、数年前にきっちりフルネームの方針で変更さ...