2014-07-04

人間戦争がどんなすさまじい破壊運命をもって向うにしても人間自体をどう為しうるものでもない。

戦争は終った。

特攻隊勇士はすでに闇屋となり、未亡人はすでに新たな面影によって胸をふくらませているではないか。

人間は変りはしない。ただ人間へ戻ってきたのだ。

人間堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。

人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。

 戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。

人間から堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。

だが人間永遠に堕ちぬくことはできないだろう。

なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄の如くでは有り得ない。

人間可憐であり脆弱であり、それ故愚かなものであるが、堕ちぬくためには弱すぎる。

人間は結局処女を刺殺せずにはいられず、武士道あみださずにはいられず、天皇を担ぎださずにはいられなくなるであろう。

だが他人の処女でなしに自分自身処女を刺殺し、自分自身武士道自分自身天皇あみだすためには、人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ

そして人の如くに日本も亦堕ちることが必要であろう。

堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身発見し、救わなければならない。

政治による救いなどは上皮だけの愚にもつかない物である

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