1946年(昭和21年)6月20日からの帝国議会の修正審議において、当時の日本社会党が高野岩三郎(戦後初代NHK会長)らの憲法研究会の憲法草案要綱を参考に提案してこの義務が追加された。その憲法草案はGHQ民政局の憲法草案起草スタッフにも注目されるものであった。この草案中に「国民ハ労働ノ義務ヲ有ス(原文)」との条文がある。憲法研究会の中心メンバーにはマルクス主義をとる憲法学者、鈴木安蔵がいて、法学者の八木秀次によるとこの憲法草案を作成するにあたって1936年制定のスターリン憲法(ソビエト社会主義共和国連邦憲法)を参照したのではないかとしている。