風俗に通い詰めた。
お気に入りの嬢が居て、彼女は若くてくぁいくていつも笑顔。で、頭を撫でてあげると顔を綻ばせて心から笑っているような笑みを見せる。
それが好きで好きで、毎日のように通ってたんだ。
でも、ある日。トイレで席を立って戻ると、彼女はじっと自分の爪ばかりを見つめていた。
無表情のような表情で。
その時ふっと、頭の中では子供の頃の記憶がばぁーっと蘇り、俺はディズニーランドに居た。
そして親に手を引かれ、ディズニーランドを後にした。
あのときの「ああ、現実に戻っちゃったんだ…」という寂しさが、情念が不意に溢れ、なんだかとても悲しくなった。
酔いも覚めてしまい、何もかもが冷めてしまった。
それから会計を済ませると店を出た。
冬の夜風は冷たい。
暖かいものでも食べようと思った。
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