世界が終わっていく様を見たい、と俺は思っていた。
それこそがこの時代に生まれてしまった人間の特権だと思っていた。
でもそこに想定されていたのは「出来る限りフラットな視点で」という条件だった。
何にも与しないで、可能な限り外側から、滅びの姿を見るつもりだった。
でもそれは難しいかもしれない。
生きている以上、意志とは無関係に何らかの党派に巻き込まれ、中立な立ち位置は許されず、視点は必ず歪まされる。
そんなことを今さら痛感したという、自らの愚かさを開陳する話。
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