離婚してからもよく遊びに行ってたし、電話もしたし、母親にも言えないことたくさん聞いてもらったし、本当に大好きで、大好きで、誰よりも大好きだった自信があった
なのに何にも感じなかったんだよね。遺体安置所で腐った父親の死体見ても、死臭とハエばかりの家に入った時も、火葬炉に棺が入っていく時も、骨を拾う時も、何にも感じなかった。あー死んだんだーとしか思わなかった
大好きだった家族が死んだ時は悲しむのがまあ世の中では普通なんだろうけど、どういう顔していいか全然分からなかった。時間が経てばちょっとは悲しくなるかと思ったけど、未だに何にも感じてない。死んだからもう会えないという事実だけがただただ残ってる
ほんと、大好きだった親の死で泣けないのなら誰だったら泣けるんだろうね。いやもう泣けないのかな。それでもいいのかな
お気に入りの小説本があったとして、 何度も繰り返し繰り返し読んだ結果、全篇を覚えてしまった。 ある日、その小説本を紛失してしまうのだけど、 すべてを覚えてしまった今、何を...