『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』『ウォーターボーイズ』『AIR』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』
青い空と白い雲、蝉の鳴き声、太陽が照らす駅のホーム、道端の草花、遠く向こうに見える海、微かにそよぐ涼風、頬を伝う汗。
少なくともあと半年は我慢しなければならない。少しでも夏を感じたくて、切なくなる。
冬は嫌い。何をしていても気分が落ち込む。
何枚も上着を羽織り、まるで外界から自分を守るように、殻に閉じこもるように、街を往来する人々。
人間以外の生き物も、ある種は土の中でじっと耐え、ある種は暖かい地域に身を移し、ある種は冬の前に死に絶える。
"負"で覆い尽くされたようなこの季節。
いくら年齢を重ねても、慣れそうにない。