は観てないがタイトルから内容を予測する事なら出来る。
クラスでいつも満開の笑顔を綻ばせる、高嶺の花。
憧れを抱く僕は常に、下から見上げるような心地だった。僕はカーストの最底辺。
だと思っていたのに意外な接点が出来た。
かくして、同じ人間かと疑う程美しい彼女と夏祭りに来た。
「私ね、こうするのが昔から夢だったの」
父をなくしていた彼女。僕と同じ穴を抱えていた彼女。
「花火、綺麗だね」
僕は自身の心に問うのだ。打上げ花火、下から見るか、横から見るか。
どの視点から見ても彼女は彼女。同じ形を留めている。以前の僕は、自分の立ち位置を気にするばかりその事に気付けなかった。
だけど一輪の花は、いつまでも美しく夜空を飾れない。折角横に立てたと思われたその刹那、花火は夏の名残と共に消え失せたのだ。
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