今朝早く、偶然知っちゃったんだけど、結婚する相手が見つかったんだね。
直接言えないのが残念だけど、おめでとう。
残念なのが、君がそれを伝えたのが鍵をかけた裏垢で、僕はそこから締め出されていること。
締め出されている理由はわかってる。
裏垢は、君のことを昔から知っている人たちの集まりで、僕はその仲間たちが知らないことを知っているから。
その当時君は大変厳しい状況に置かれていて、そこから逃れるために、僕は出来る限りのことをして、君のことを手助けしてあげたと思う。
どうやって逃れたかを、君の親しい人に知れては困ることを、お互いわかってた。
でも君は、厳しい時期を支えてくれた大切な人だから、僕との関わりを続けてほしいって、その当時は言ってたよね。
そして君は離れた環境へ移って、そのあとしばらくして、別の大切にしたい人が、たぶん見つかったんだよね。
だから、鍵付きの裏垢を作ったりして、それまでの僕とのつながりを少しずつなくしていき、最後に表垢を閉じて僕のことを追い出した。
僕のことを追い出す間際、鍵付きの裏垢の仲間たちには、僕のことを厳しい状況へ追い込んだ輩と同じような奴であると、君は言ってたようだね。
君を再びそうさせないために、いろいろ手助けをしたというに、いくら何でもそれはあんまりじゃないかな。
いい加減、言いたい放題いうようなら、君が何をしてきたかを教えたくなる誘惑すら起こるよね。
君の仲間が、これまで知らない君の一面を知ったら?
君が結婚する相手に出会う場所に来るために、何をしてきたかを知ったら?
君の親に本当のことを伝えたら?
君がこのまま幸せに暮らせるためには、僕が「永遠に嘘をつく」のが一番いいんだ、ということはよくわかってるからね。