彼は幼少の頃は神童のように祭り上げられていたが、大人たちに踊らされたまま大人になった彼は本当に醜く、生き方が滑稽なだけでなく、実際に社会の害悪となっていた。
自分がひた隠しにしている醜い部分が表に出てきたのが彼の存在そのものに思えた。
私は彼を心底馬鹿にして見下している。
彼を見ていると俺の下にはこんな奴がいると優越感に浸れる。
ある時、街で醜い男を見た。
OOOOだ! そう思った。
しかし、それは鏡に映った私だったのだ。
いや、しかしよく見ると私だ。
だが、その中国人をウォッチし続けて間接的に自分の汚い心を見続けたために汚れた私だと思った。
世の中にはもっと、本当に素晴らしい人たちがいる。
私はそう決意した。