2014-07-17

自意識法廷

同じ事件の第何百回目かの陪審員に「また」僕は選ばれた。

野菜ジュースのパックを飲みながら、緊張した面持ちで法廷に向かう。

勝手知ったるその席に僕はついた。

被告弁護人と、原告弁護人と、裁判官は、僕の顔をしている。

ここは子宮のような安心感がある。

罵りあい同情を誘う僕らは、絶対に本当にまずいことは言わない約束からだ。

おもむろに判決が出た。

もちろん「有罪」だ。

世界とか僕とか、全部が「有罪」なのだ

から明日からどうなる、どうする、という事はない。

どうなればいいか、どうすればいいかなんて、頭が悪くてわからないのだ。

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