2014-05-25

イキそうになったら電話してと言う娘

もしもし

「あ、パパ、どう、イキそう?」

「うん。そろそろ限界かもしれない」

「まだ23時57分12秒よ。元日まではあと2分48秒あるわ」

「そんなに持たないよ。精子がここから出してくれってうめいているんだ」

「年に一度のチャンスなんだからもう少し頑張りなさい。ところで相手はどんな様子?」

ものすごい感じてる。あえぎ声が聞こえるだろう?どんどんきつく締めてくるんだよ」

「あら、ちょっと彼女に代わってくれる?」

「だめだ、今は電話できる状態じゃない。こんなにデカいのは初めてだそうだ」

「そう。とにかく、粘るのよ。のこり2分を切ったわ。私が元日受精ベイビーになり損ねたことは覚えているわよね?あのとき、パパがあと1分遅く出していたら、私は晴れてメモリアルな女として生を受けたはずなのに。私の悔しさがわかる?」

「ああ。あの時の無念は今でも忘れないよ。でもあの悔しさをバネにして俺は日々トレーニングを積んできたんだ。お前の弟か妹は、かならず元日、それも0時ちょうどに種がまかれた特別人間にしてやるから。あっ、ごめん、もう、だめだ」

「あと54秒よ。粘って。大切な問題について考えるの。パパは憲法についてどう考えているのかしら?」

「ううん、そそれはむずかしい問題だよお。はあはあすごいすごいむずかしい。あっ、だめだいくっ」

「っちぇ、仕方がないわね、外に出しなさい。私の弟妹はまた持ち越しになるのね。口惜しいわ。来年、いや、もう元日はいいわ、そうね、今からで言うと、4月1日エイプリルフール受精ベイビーなんてどうかしら。それもある意味メモリアルよね。あら、パパ、聞いてるの?」

  • はは バカだなあ 精子が卵子に到達するまでにラグがあるから ピッタリにイっても意味はないのに それじゃあ受精ベイビーじゃなくて射精ベイビーだよ

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん