キルミーベイベー放送終了からもう、二年になる。
この二年で、番組は伝説から英雄になった。キルミーベイベーは今年も盛大にネタにされている。
しかし、英雄に沸くネットの片隅で、私は思うのだ。例えば十年後、誰があの忙しい愚者、優しい殺し屋のことを憶えているだろうか。最初の日、「先生」が命名したこの『キルミーベイベー』は残っているのだろうか。
争いも犠牲も、あぎりさんのあの微笑みさえも、全ては時の彼方に流されていく。
いや、その方がいい。憶えていてはならない。何故ならあれは、英雄譚などでは決してなかったのだから。
全ては主観性を失って、歴史的遠近法の彼方で古典になっていく。
いつの日か、現在の私たちも、未来の誰かの古典になるのだろう。
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