2013-05-19

喪失喪失喪失

空虚感とノスタルジー時代に満ちている、なんて今更も今更だけど。

悲しみが喪失に由来し、空しさは喪失喪失に由来する。

喪失喪失、つまり忘却。

悲しみが知っている喪失の対象を、空しさはもう知らない。

失われたものは「とうに失われているもの」としてのみイメージされる。

おそらくは空白に耐えられないために、空白を埋めるために、かつて「それ」があったのだ、ということがイメージされる。

これがノスタルジーだ。

と考えると、僕自身は納得できた。

悲劇が消えた理由でもある。

もう少しふざけて、喪失喪失喪失なるものを考えてみる。

それは忘却の喪失? 喪失の忘却?

同じこと。喪失(したこと)さえ忘却されたら、忘却されるものも残らない。忘却は不可能になる。

記憶が記録に取って代わられることと関係あるかもしれない。分からない。

喪失喪失喪失なるもの対応する感情はあるのだろうか。

あらかじめ全てを失っているがゆえに何一つ失わず、何一つ失わないがゆえに完全に満ち足りた、幸福子どもたちにいかなる感情必要だろうか。

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