罪の意識を感じている。
刑法に引っかかるような罪を犯したわけではない。誰かに訴えられるような罪を犯したわけではない。
けれど。自分は今、ロクでもないことをやっている。それが恐らく原因となって、今自分は罪を感じている。
体に現れるのは、胸が痛む、というよりも胸が縮んでいる感覚。
縮んだ胸から発せられる締め付けるような動悸と悪寒。体がそれを嫌がっているのが自分でも驚くほど分かっている。
そう、明確に嫌だと分かっているのだ。それでも私はそれを続けなければならないのか?
私は今、誰かのためだと言いながら、その実全く誰かのためにならないことを行っている。
それはニュースになるような類の活動では断じてない。が、しかし、私はその欺瞞に耐えがたい。罪を犯していると感じてしまう。
そのような欺瞞は、巷にも溢れかえっていることは知っている。
けれどいざ自分の身に降りかかると戸惑いを隠せない。
私の戸惑いを上司に言えば首が飛ぶ。首が飛べば今のような生活は送れない。
それを甘んじて受けるのか。フィンチャーのファイトクラブのように?
私はどうすればいいのか。
罪を犯し続けることに慣れれば良いのか。
それともきっとすぐに終わると思い看過すればよいのか。
自分の弱さと断じればよいのか。
下らんと切り捨てればいいのか。
自己責任だと思えばいいのか。
懺悔すればよいのか。
許しを請えばいいのか。
運動をすればいいのか。
友人と話せばいいのか。