2008-05-22

http://anond.hatelabo.jp/20080522121545

なるほど、誤読してしまい、あげつらうような書き方をして、こちらこそすいません。

テクニカル判決司法の政策形成機能には懐疑的です。

事実上裁判所の判断が立法や政策を左右することはままあります。

たとえば戦後違憲判決が出た場合には、全ての場合ですぐに国会が是正しています。

ですが、審級をまたいでまでやる、というのはどうでしょう。

第一審で完結して、上訴審で是正されない場合もありうるのだから、

当然に裁判官はその審級段階で全力を尽くして、妥当性のある結論を模索するものです。

今回のように訴額が高額な民事訴訟の場合、上訴するには上積みで莫大な金が掛かります。

どんな事件でも上訴するわけではないのです(ここらへんは第三回あたりを読んでみてください)。

上訴するかは当事者の処分に任される建前(処分権主義といいます)がありますので、

そのようなことを見越して判決を出すのは不可能ですし、

裁判所が上訴を強制するとも思えるその手法は、その建前に反していると言わざるを得ません。

また、司法権の本質とは「具体的な争訟について、法を適用し、宣言することにより、これを裁定する国家作用」です。

具体的な事件の解決の限りにおいて、法を適用する権能しかありません。

違憲判決でさえ、厳密に言えばその事件限りにおいて違憲と宣言することが出来るにとどまり、

改正するかどうかは国会の自主的な判断にゆだねられているのです(そうでないと解する余地もありますが)。

具体的な紛争について、事実を正確に推認し、妥当な結論を考えるのが第一。

政策形成なんて考えていたら、判決がゆがんでしまい、妥当な判決にはならず、上訴の種にもなります。

ダメダメ判決を書いた裁判官出世査定に響くので、自分の出世を捨ててまで世直しを考える奇特な裁判官なぞいないと思います。

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  • <福岡3児死亡事故>について

    長文申し訳ない。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080108-00000002-yom-soci 今日福岡地裁で出た判決。 事件の概要はご存知のとおりなので省略させてもらうが、審理の経過や判決について疑問を持つ...

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