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2024-08-28

大数の法則証明

大数の法則証明を行う。ここでは、大数の弱法則証明を示す。

大数の弱法則の定式化

まず、大数の弱法則数学的に定式化する。

独立分布(iid)な確率変数列 X₁, X₂, ..., Xₙ があり、その期待値を E(Xᵢ) = μ とする。このときサンプル平均 X̄ₙ = (1/n)∑ᵢXᵢ について、任意の正数 ε > 0 に対して以下が成り立つ。

lim[n→∞] P(|X̄ₙ - μ| ≥ ε) = 0

証明の準備

証明には、チェビシェフの不等式を用いる。まず、チェビシェフの不等式を証明する。

チェビシェフの不等式の証明

確率変数 Y と任意の正数 a > 0 に対して、

P(|Y - E(Y)| ≥ a) ≤ Var(Y)/a²

が成り立つ。

証明の手順は次の通りである

1. 指示関数 I[|Y - E(Y)| ≥ a] を定義する。

2. E[(Y - E(Y))²] ≥ E[(Y - E(Y))² · I[|Y - E(Y)| ≥ a]] が成り立つ。

3. 右辺は a² · P(|Y - E(Y)| ≥ a) 以上となる。

4. E[(Y - E(Y))²] = Var(Y) であるため、不等式が成立する。

大数の弱法則証明

1. X̄ₙ の期待値分散計算する。

- E(X̄ₙ) = μ

- Var(X̄ₙ) = Var(X₁)/n = σ²/n

2. チェビシェフの不等式を適用する。

- P(|X̄ₙ - μ| ≥ ε) ≤ Var(X̄ₙ)/ε² = σ²/(nε²)

3. 両辺の極限をとる。

- lim[n→∞] P(|X̄ₙ - μ| ≥ ε) ≤ lim[n→∞] σ²/(nε²) = 0

4. 確率は非負であるため、サンドイッチ定理より、

- lim[n→∞] P(|X̄ₙ - μ| ≥ ε) = 0

これにより、大数の弱法則証明された。

 
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