勤務態度のあまりよくなかった方がいる
意欲は一切感じられなかったし
スキル的にもお手伝い以上ではなく
それでも縁あってそこそこ長く一緒に仕事をすることになった
持って生まれた能力も才能も性格も、人生の過程で得た技術も経験値も人それぞれであり、彼も別に悪気はないのかもしれない、何か身体その他に不都合があるのかもしれないし、家庭の事情などもあるかもしれない
だいたい人事権限もない自分ができることは受け入れるだけであった
つまりはなんとかして上手く使うことだけだった
1年経ち2年経ち相変わらずの勤務態度にはすっかり諦めたところがあった
どうせ彼はしばらく連絡がつかないだろうから待たずに始めよう、どうせ聞いてないだろうから後で一緒にやることにしよう、どうせ…と
彼の仕事は一から十まで自分が考えて指示し目の前で手を動かしてもらうだけの筆記係くらいだった
そう割り切ってしまうと、それはそれで楽ではあった