中世ヨーロッパで「スパイスが肉の保存のため防腐剤として用いられた」は本当か?
結論:間違い(という考えを支持する)
- スパイス(香辛料)には防腐作用・抗菌作用が全くないわけではないが、当時最も安価で強力な肉の保存剤は塩であった(防腐剤として用いるなら塩のほうがはるかに優れていた)
- 肉は現在よりはるかに新鮮なうちに食べられていた(そもそも肉を保存する必要がなかった)。
- 仮に古い肉を食べざるをえない人がいたとしても、それはスパイスを買うことができない貧しい人だったはずである。
中世ヨーロッパの人々は、今では考えられないほどスパイス好きであったが、結局のところそれはスパイスの風味を上回る魅力ある味付けが長らくあらわれなかったためではないかと考える。