大丈夫、おれが憐れな老人となった頃にはバイオテクノロジーの圧倒的な進歩によって、身体改造とか脳手術がさかんに行われるディストピアが実現しているだろう。おれは、やめろショッカー!と60年前に流行った台詞を呟きながら手術台に横になる。永遠とも一瞬ともつかない麻酔による意識の昏倒から目覚めて鏡を見れば、10代の姿を取り戻した自分自身と対面する。そうすると、あら不思議、肉体の快活さに合わせて精神は若返り、ありとあらゆる最新のモラルを受け入れているのだ。精神は肉体に引っ張られていたわけだ。
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