2020-12-14

anond:20201214002155

横浜が今よりずっと内陸にあった頃、祖父に連れられてブックOFFに行ったことがある。当時のブックOFFは四方が赤煉瓦で囲われていて、確認した訳ではないが6面全部が赤煉瓦で囲われているに違いなかった。店に入ると地平線まで長い廊下が続いていたが、結局私がその廊下を渡ることは一度もなく、いつも入り口の側にある階段を使って地下に降りていた。私は地上の生まれだが、地下には不思議故郷郷愁を感じさせるものがある。不透明な空。錆の匂い砕けたガラスの破片。気圧で耳がツンとする感覚。目にするもの全てが新鮮さと懐かしさを兼ねそろえていた。

記事への反応 -
  • 真夜中にも関わらず昼間のように明るい西の空は、あたかも物理法則を無視した非現実の世界にいるように錯覚させた。平穏だったほんの6時間前と今の状況が地続きであることをどうし...

    • Q村がかつて人間だった時に使っていた猟銃は表面が飴細工のように溶けて子供の玩具のようにも見えた。フルーツを包むスポンジ状の網のような姿のQ村は必死に猟銃を手繰り寄せようと...

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