「あの人、ちょっとあれだよね」
「ちょっと正確かどうかはあれなんですが…」
こういう会話における「あれ」は、なぜかたいてい何を指しているのか伝わる。そういえば英語のテストで「このthatは何を指しているか。」みたいな問題があった。知らねーよと思いながらてきとうに書いて、それでもたいてい当たっている。
日本語の「あれ」と英語の「that」はちょっとちがうとは思うけど、「あれ」の指示するところを共有できてしまうのはなぜなのだろう。逆に、なぜ「あれ」を具体的な言葉にはしない(できない)のだろう。
でもこの、「あれ」のあいまいさ、そしてあいまいなまま共有できている(と思える)ことには宇宙を覗くようなロマンを感じるので、世の中の人にはぜひ沢山使ってほしい。