凡人の「あの人が天才だ」と言う主張が正しいとすれば、それは天才の天才性を理解出来ていると言うことだ。その時点で天才と同等の知識や能力がある。真に理解できるとはそう言うことだ。とすると「差」が消えてしまう。と同時に相対的天才は消えてしまうことにもなる。
「あの人は天才だ」と言う主張が真なら、その主張者は天才である。この主張の真偽を確かめるには、やはり天才にしか確かめられない。そしてまた、その天才の真偽を確かめるには天才が必要だ。
つまり、それらの主張が真であり続けなければ、天才は存在しない。
そして主張が真であり続ければ続けるほど、上記のように相対的天才は、存在しない。
その真の連続に何処かで偽が、断絶があるとする。誰かが言う「あの人は天才だ」が間違いだとする。すると連続的天才達は存在しないことになってしまう。そうして人々はいなくなってしまうのであった。