2019-01-18

永久保証の私

「ずっと、大切にしてね、永久保証の私だから


そんなことを言っていた彼女が、がんであっさり死んでしまった。

いつも笑顔そばにいてくれた彼女

お互い嘘をつくのはやめようねっていってたじゃんか。ばかやろう。


葬式のあと、彼女担当から連絡があった。彼女の遺品を渡したいと。

彼女から死んだらこれを渡してくれと頼まれてね。

 正確には遺品ではなく、遺体というべきか、いや生きているので遺体とも違うが。」

そう、受け取ったのは彼女のがん細胞だった。

がん細胞は分裂制限がぶっ壊れた細胞だ。

正常な細胞状態に応じて増えるのをやめるが、がん細胞栄養を与える限り増える続ける。


永久保証の私だから


彼女言葉に嘘はなかった。

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