2017-11-26

猫賛歌41番「尾よ尻の付け根の喜びよ」

猫Aが大声で鳴きながら寄ってくる。

尾を高く上げてグルグル回り、尻叩きの催促だ。

俺は要請に応じ、猫Aの尾の付け根を、程よいリズムでひたすら叩く。

叩かれるほどに高みへ高みへと上がってゆく猫Aの尻。

圧倒的惜しげのなさで晒される猫Aの肛門

その猫尻力たるや、人間の身で受けきることは適わない。

そこで俺は猫Aを持ち上げ、伸ばしたり捻ったりして形を整えた後、その尻を猫Bの鼻先へと差し出す。

これには平たくなっていた猫Bもムクリと顔を上げる。

猫は熟睡しているように見えてその実、9割がた起きているのだ。

猫Aの尻にクンクンクンクンと近づいていく猫Bの鼻。

やがて両者の距離ゼロとなる。

肛門にイグニッションされた猫Aは、驚きという名の推進力を得て、俺の腕からロケットジャンプ

反動を受けて、物理法則の命じるがままに崩れ落ちる俺。

反対の方向へ走っていく猫B。

かくて今日世界は、愛と物理と猫の毛に満ちている。

ハレルニャ。

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