猫Aが大声で鳴きながら寄ってくる。
尾を高く上げてグルグル回り、尻叩きの催促だ。
俺は要請に応じ、猫Aの尾の付け根を、程よいリズムでひたすら叩く。
叩かれるほどに高みへ高みへと上がってゆく猫Aの尻。
圧倒的惜しげのなさで晒される猫Aの肛門。
その猫尻力たるや、人間の身で受けきることは適わない。
そこで俺は猫Aを持ち上げ、伸ばしたり捻ったりして形を整えた後、その尻を猫Bの鼻先へと差し出す。
これには平たくなっていた猫Bもムクリと顔を上げる。
猫は熟睡しているように見えてその実、9割がた起きているのだ。
肛門にイグニッションされた猫Aは、驚きという名の推進力を得て、俺の腕からロケットジャンプ。
反対の方向へ走っていく猫B。
ハレルニャ。