2017-07-05

先に言っておくが、変態ではない

高校1年のとき体育祭で赤青白と3組に分かれて、色別のはちまきを巻くことになった。

俺の好きな女の子は青組だった。

どういう話の流れでそうなったのかは覚えていないが、体育祭のあと、その女の子からはちまきをもらうことに成功した。

体育祭の勢いもあったのだと思う。

家に帰り、手元にあるその子はちまきを見て、どうしてこれをもらってしまったんだろうと後悔の念が少し押し寄せてきたが、思い出ってことでと、机の引き出しに押し込んだ。

それから2年間、はちまきの匂いを嗅ぎたい衝動と戦い続けた。煩悩との果てなき戦い。

引き出しを開けては、手に取り、いやこんなことをしてはだめだとしまい込むことを繰り返していた。

そして迎えた卒業式の日の夜。

こんな煩悩ともさよならしなければと、意を決して匂いを嗅ぐことにした。

めっちゃ埃っぽく、かび臭かった。

以来、埃っぽく、かび臭い場所に来ると異常に興奮してしまう。

もう一度言うが、変態ではない。

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