いましがた驚くべきことがおこった。
ポテトチップを食べるその音を聞いただけであいつはどこのメーカーの何味かを言い当てたのだ。
ほとんどミラクル、いや経験に裏付けられた名人芸とも言えるべきことである。
そのとき僕は電話をしながらポテトチップを食べていた。
音の重さ、一枚ごとの間隔、摩擦音から話のトーンまであらゆる判断材料からあいつは電話元でこう言い放った。
「のり塩、湖池屋、それもコンビニに置いてあるでかいやつだね」
僕は震えた。
そしてそれと同時に確信する。
このひとと付き合って良かったと。
むこうは雨が止んだらしい。
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