サリンの場合、原料となる薬品自体は簡単に手に入るものばかりだったはず。
三つ口フラスコにヨウ素を入れて、これに市販の亜リン酸トリメチルを加えて反応させメチルホスホン酸ジメチルを生成する。
三ツ口フラスコに五塩化リンを入れ、これにメチルホスホン酸ジメチルを滴下して反応させ、これによってジクロと副生成物のオキシ塩化リンが生成されたので、分留してジクロを取り出す。
三ツ口フラスコにフッ化ナトリウムを入れて、これに第三工程で生成したジクロの一部を加えて反応させ、これによってジフロと副生成物の塩化ナトリウムが生成されたので、蒸留してジフロを取り出す。
ジクロ及びジフロを反応釜に入れ、定量ポンプを用いてイソプロピルアルコールを流し込んで反応させ、サリンの液体約30kgを生成した。イソプロピルアルコールを過剰に投入するなどしたため、サリンのほかにメチルホスホン酸ジイソプロピル及びフッ化水素が発生し、また、無色であるはずのサリンが青色を呈した。土谷正美が、この液体の成分を分析した結果、サリンが生成されていたが、全体量の約70%であり、残り約30%はメチルホスホン酸ジイソプロピルであった。
少し盛りすぎではあるまいか。 実験室レベルの器具をそろえるだけでン千万だし薬品を仕入れるのも事実上不可能だと思う。
サリンの場合、原料となる薬品自体は簡単に手に入るものばかりだったはず。 三つ口フラスコにヨウ素を入れて、これに市販の亜リン酸トリメチルを加えて反応させメチルホスホン酸...