『節分蕎麦』なるものを食べた。半額シールが貼られていたからスーパーで買ったのだ。
昔食べられていた食い物らしい。
ただ、いくら御託を並べられても心には違和感が残る。なんだよそれ、という気持ちだ。
売り手もキツさが分かっているのだろう。なぜか煎った大豆の小袋が付いていた。『鬼は外!』と言いながらまくアレである。
また『今日はハレの日なんだゾ!』と念押しするように海老天も乗っている。
資本主義の末路を見るような思いで私は蕎麦を食った。
ノルマ達成のために奔走する小売業者が、毎日終電で帰る商品企画部の社員が脳裏に浮かんだ。
社会はどこまでも繋がっている。無理のシワ寄せはきっと私に返ってくるだろう。なお、蕎麦は大変美味であった。
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