2015-01-09

「Aを規制するならBも規制すべきとか言ってると両方規制されるよ」論

「Aを規制するならBも規制すべき」のAとBの片方にオタク系の何かが入り、もう片方にフェミ系やアート系の何かが入るみたいなのを私たちは100回くらい見て来た訳だけど。

この手の主張って大抵「私たちAは不当に規制されている。それに比べてBは」的な前提があり、その前提が正しいかどうかというのはもちろん慎重に検討されるべきであり、「前提が間違ってるよ」という批判は当然あり得る。

だが、冒頭のような主張に「そんなこと言ってると両方規制されるぞ」と批判するのは(必ずしも批判じゃないのかもしれないけど、批判として言ってる人も頻繁に見る)、おかしいと思う。

第一、「Aを規制するならBも規制すべき」はべき論の話をしているのに対し「そんなこと言ってると両方規制されるぞ」は現実の話をしている訳で、その時点で話が噛み合っていない。

それに、「両方規制され」たから何なのか、Aだけ規制されるよりはマシだろ、という考え方もあっておかしくないだろう。不等号の付け方として、例えば「AもBも規制されない世界」>「AもBも規制される世界」>「Aが規制されBが規制されない世界」というのは全然アリでしょ。例えば私はヘイトスピーチ規制に反対ですが、仮に「日本人に対するヘイトスピーチのみを規制する」とか言われたら「いやいやそれならどこの国の人に対するヘイトスピーチ規制した方がマシだろ」って私は言うよ、というか普通そう言うでしょ。それに対して「そんなこと言ってると全部規制されるぞ。お前は日本人に対するヘイトスピーチ自由を守りたくないのか?」って批判するのは絶対おかしいでしょ。

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