一件目の店で、兄と私と私の友人でごはんを食べた。
お会計は兄が伝票を持っていき、支払った。
友人が兄に声をかける。「あの、お会計……」
兄は答えた。「いや、いつもあいつが御世話になってるので」
店から3分の隣のバーに移動したため、その会話は曖昧に終った。
二件目の店で、私たち三人は酒を飲んだ。
私は友人がトイレに行った時に、先ほどの店での会計1人分とこの店でかかるであろう会計1人分を兄に渡した。
これは私の分。あの子の分は有難うね。そう言うと兄は頷いた。いつもお世話になってるんだろうから、いいよ。
二件目のお会計も、兄が伝票を持っていき、支払った。
友人が兄に声をかける。「こんなに奢って貰うわけにいきません。支払います」
兄は答えた。「いや、いつもあいつが御世話になってるのでいいんですよ。なあ?」
私はそれは兄の善意だと考えてた。兄貴ってのはこういうのなんだなあ。
社会人になった兄貴と私と私の友人なんてヘンテコな組合せだが、大人はそういうもんなんだなあ。
「で、昨日のあの子の分、早く払ってよ」。
「善意の奢りではないの?」と問えば「なんで?あかの他人の分を俺がなんで立て替えないといけないの」。
「じゃあどうしてあの子からお金を受け取らなかったの?」と問えば「あの場は普通受け取らないだろ」。
あれ?なんか私変なこと言ってる??すごく腑に落ちないんだけど。
あの子の分を私たち二人で割る、とかなら納得できるんだけど、
なんで兄が、申し出を勝手に断った分を友人だからって私が払うの?えっえっ?
もうなんかケツの穴のちっちゃい話すぎて、べつに払うけど、普通どうするのが正解なんだ?
ケツの穴の問題ではないと思うが、お兄ちゃん情けないねぇ。 要するにええかっこしいというわけ。 割り勘にしたいならその場でお金を受け取るだけのこと。 つまり「妹の友人の分の...