一橋大学商学部を卒業し叔父の税理士事務所で働きながら受験勉強をしていた際、私はどこの医学部を受けるか決めかねていた。ストックホルム貴族達の陰謀を暴くため父や叔父の望む公認会計士試験ではなく医学を学ぶことは既に決めていたのだが。
東京大学理科三類を除けば不合格になる気はしなかったしどこでもよかった。当時、千葉大学含め多くの国立医学部は今のように現役と一浪のみで学生を構成するという措置を行なっていなかったため、酒々井から通える千葉大学が最も都合が良かった。
しかし、一橋大学で知り合い法学部を卒業後に神戸市役所に進んだ女性を思い出した。卒業アルバムから彼女に電話をかけ、休日に神戸を案内してもらい夜には三宮のホテルで彼女と寝た。
当時、同じ中学で出会い千葉県立成東高等学校から日本女子大学を卒業し病院の栄養士をしていた彼女(子宮頸がんにより故人)とも交際していたが、その頃には彼女との関係は破綻しかけていたのである。