2020-10-07

今日から一日ひとつ詩を書く 九日目

ぬるりとしていた

ぬるりとしていて硬質であった

黒々とした中に青、黄、幼、白の縞が見えた

大きさは概ね80ヤーセス程で

重さは20キログラム程であった

うそ

はじめ触れたときには

ごごりごごりと蠢いたが

それ以降はぴくりとも動かなかった

触れた感触

見た目どおりのぬるりであった

種々の長さの突起があった

触手と呼べそうな長さのものもあった

形は何の特徴もないものもあれば

苺や鉱芥に似たものもあった

吐蹄や吸盤が備わっているものもあったが

数は少なかった

ひっくり返してみると

裏面は突起がなかった

代わりに表の縞と同じく

色とりどりの朋があった

口のようなものはみられなかったが

生き物ではないのだろうか

書き忘れるところだった

臭いはあまりしなかった

鼻を近づければ

ほのかに渋斗の臭いが感じられた

それから晴いもほとんどしなかった

偶れたり洞いたり舐めたりは

する気が起きなかった

我ながら臆病である

これはA31C年2D月44日に遭遇した物体についての記録である



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anond:20201006233401

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