街なかをぺこらと一緒に歩いていると、ふと前方にすらっとした美女が歩いているのが目に入った。
なんとなく目で追ってしまっていた僕に、すかさずぺこらの視線が突き刺さる。
「…何見てるぺこ?」
その声にハッとして顔を向けると、ぺこらが少しムッとした表情で腕を組んで立っていた。
表情は怒ってるのに、ほんのり頬が赤い。
「別に、見たかったら勝手に見れば?ぺこーらは何も気にしてないぺこだし!」
そういうんじゃないよと慌てて弁解すると、ぺこらはツンっとそっぽを向いたまま、ぷいっと鼻を鳴らした。
「ふーん、そうぺこか?どうせ、あんな綺麗なお姉さん見たらぺこらなんて眼中にないんでしょ?」
少し拗ねたような声が、なんだか可愛くて思わず微笑むと、ぺこらはさらに顔を赤くして言った。
「わ…笑わないでぺこ!別に嫉妬なんかしてないぺこよ!ただ、あんたが見るべきなのは…ぺこらだけでしょ…?」
最後の方は小さな声でボソッとつぶやき、顔を少しうつむけるぺこら。