母、母の姉、妹、私で墓参りに行った。しかし、その日の会話は少し奇妙だった。
母の姉が運転したが、「ここは強者だけが勝ち残れる!」のような意味不明なことを発する。
そして奇妙なのは、母の姉が見ているところは強風であったということだ。
墓につくと、突風が吹いていた。線香に火を付けられないと思った。
私は母の姉と妹があまりにも怒り散らすので、飼い犬と共に隅っこに行った。
だが、いつまで経っても終わらなかったので、また様子を見に行った。
母の姉が「そうだ、あんた。線香の火に手を当ててみなよ」というので、私が手を当てると、なんと突風が収まったのである。
私が「僕が線香に手をやったら風が止んだね」と振り返ると、母の姉と妹がまた怒りの表情で「それはあんたが○▲◆だから!」だのと言っていたがよく聞き取れなかった。
そしてまた突風が吹き始めたので、手を線香に当てるとまた突風が収まった。まるで風が吹いていなかったかのように静かな様子なので、火が消えそうになるまでそうやっていた。