植物を育てる趣味があるという話をしたら「あ~どうせ彼女の影響でしょ?」って言われた。
ちょっとモヤっとしたけど「いや彼女は植物に興味ないから純粋に僕の趣味なんですよー」と返すと
「そっか…彼女、いるんだ…」
「え?…」
「ううん!なんでもない!あ、私バス来たから行くね!」
「え、ちょっと」
「ばいばい」
あの子の目はなぜか少し潤んでいるように見えた。
今年最初の入道雲が僕の生まれ育った小さな港町に覆いかぶさっている。
高校最後の夏休みが始まろうとしていた――
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