住む世界が違う人を同じ世界に放り込むことほど残酷なことって無いと思う。
そして、住む世界が違うのに「同じ世界に生きているんだから君にもチャンスはあるんだよ」という力を持つ者の無邪気さ、この世界の"建前"が弱者男性を苦しめているし、多くの弱者を苦しめているのでは。
いっそのこと、身分や階級があって「君の人生はここまでなんだよ」と言ってくれた方が幸せだとすら思う。
そりゃ実際に底辺から脱出した人も中にはいると思うけど、大抵は底辺のまま、登れもしない崖を谷底から眺める日々を過ごしているのではないだろうか。
そして、崖の上から届きもしない手を差し伸ばしながら、「君にもできる」と言われたって馬鹿にしてるとしか思えないよね。
身分や階級って、そう言った生きていく上で見なくてもいいこと(弱者にとっては強者の世界、強者にとっては弱者の世界)に蓋をしてくれていた発明だったのではなかろうか。