「そうなの?見せてみて‥って、タブたくさん開き過ぎ!重くて当たり前だよ!」
「そうなの?」
「そうに決まってんじゃん!バカなの?」
「じゃあどうすれば‥」
「うん‥でも、なんだか可哀想で‥」
「可哀想?どうして?」
「だって、せっかく開いたのに。それに今は不必要でも、後々見るかもしれないし」
「それはそのときにまた開けばいいの。資源は有限!覚えておきなさい」
「‥はい」
そうして彼は、今は必要ない、タブを閉じた。
それは重くなった動作を早くするためであり、そのための犠牲はやむを得なかったのだ。
彼は不必要なものも取っておきたかったが、それをとっておくことは、全体に対して必ずしも良くないと知りつつ、自分の信念からそうしていた。
それを見ていたコロナが木陰でひっそりと笑った。