好きな娘役さんが退団する。
好きとは言っても、縁あってお食事会に一度参加しただけで、ほとんど通りすがりの名もないファンだ。
お手紙を書いたら丁寧なお返事をくれて、退団公演の案内をしてくれた。
最後の舞台を是非とも観に行きたいが、その時期はちょうど卒業・入学シーズンで、なかなか身動きが取れない。
スケジュールも読めなくて、千秋楽に必ず行けるという状況ではなく、プラチナチケットであろうそれをお願いするには気が引ける。
でも、プラチナチケットだからこそ、融通してもらえるならしてもらいたいという下心もある。
その下心の汚さに、我ながらげっそりするし、でもやっぱりプラチナチケットは魅力的だという想いの狭間で揺れている。
さて。