2018-08-28

おっぱいかけそば

大晦日、店じまいをしようとしているそば屋に、一組の家族がやってきました。

かけそばおっぱいをください」

「ごめんなさい、もうおそばは売り切れてしまって。おっぱいならあるんですが」

「そうですか・・・では、おっぱいひとつ

家族おっぱいを交互になめて帰っていきました。

その次の年、また、その家族そば屋を訪れました。

その次の年も。またその次の年も。

けれども、その次の年からは、あらわれませんでした。

「なあおっかさん、あのおっぱい家族、どうしたでせうね?」

そうして10年、20年が経った頃、そば屋にあの家族があらわれました。

小さかった子らはりっぱなスーツを着て、ワンレンボディコン女の子をたくさん引き連れています

「母さん、なつかしいねかけそばをください。もうおっぱいはたくさんあるんだ」

そば屋の店主はこれまでのことを思い出して目を細め顔を赤らめ、滂沱の涙を流しながらこう言いました。

「お題は結構ですので、私にもおっぱいを」

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