むかしむかし、あるところに桃太郎がいました。
ある日、桃太郎が川へ洗濯に行くと、川上から「どんぶらこ、どんぶらこ」と大きくて腐りかけの桃が流れてきました。
桃太郎は興味本位でそれを持ち帰り、割ってみると、中からおじいさんとおばあさんが出てきました。
桃太郎はおじいさんとおばあさんに「おじいさん」と「おばあさん」と名付け、大切に育てました。
「桃太郎や、わしらは鬼退治に行ってくるぞよ」
「そうかい、じゃあこれ」と桃太郎はきびだんごを渡しました。「行ってらっしゃい」
道中、おじいさんとおばあさんはきびだんごと引き換えに犬・猿・雉を仲間として従え、鬼ヶ島に上陸しました。
「鬼め、覚悟するのじゃ。ばあさんは下がってなさい」
「ワンワンワン」
「キキキキー」
「ケーンケーン」
しかし、犬・猿・雉の後方支援虚しく、筋力と俊敏性と判断力の衰えたおじいさんとおばあさんでは全く太刀打ちできず、あっという間に戦死しました。
その話を伝え聞いた桃太郎は重い腰をあげて単身で鬼ヶ島に上陸、犬・猿・雉の敵を打とうとしますが、ひとりでは歯が立たず敢えなく死亡。鬼ヶ島には平和がもたらされました。
侵略者が滅びる