カビ・キライ
蛇口の水音の 合いの手つぶやいた
「君らは 泡のよう」
そう 消えてしまうふたり
溶け合って 流れて 消えた
こころ 泡模様 除菌できないほど
ふれあえば もう二度と会えない
ひとつき限りの 恋だから
「わたしは カビ嫌い」
そうやって なんどもうなづいたって
けして報われないのは 塩基性の恋だから
浸透されゆく感情の ねに聞く五分前
カビ・キライ ココロの奥の奥
芽生えた アナタというカビの根 (カビ・キライ)
とりのぞきたいのに アナタなしじゃいけない (カビ・キライ)
ぴたりゴムパッキン バスルームにふたり
(浸透する音)
アナタに 触れられない
アナタと 抱き合えない
もうかなわないくらい
ひとつき限りの 恋だけど
そうやって 涙が頬をつたって
決して報われないなら ここでワタシ終わりたい
浸透されゆく感情と油汚れに
とりのぞきたいほど アナタが好きだった (カビ・キライ)
ぴかりゴムパッキン アナタが好きだった
忘れない カビ・キライ
もう会えない カビ・キライ
カビ・キライ なのにな
Permalink | 記事への反応(0) | 00:55
ツイートシェア