集落はヘンデルとグレーテルの魔女とか山姥とかそれ系の怖さがあった。
行きはよいよいで歓迎してくれて、帰りは怖いで帰してくれない。
夜中に集落民が寝てる俺を見張って寝顔を覗き込みにくるのが怖かった。
夏休みの里帰りってはずだったのに休み終わっても帰ってこないから、父方の人が心配して集落まで来た。
叔父さんが話しつけて両親と共に連れて帰ってくれた。
母は集落にいる間は目が死んでて終始真顔、感情が消えたようだったけど、集落離れたら普通になった。父は殆どどっか行ってた。
怖かったのは、両親も本気で帰らそうとしなかったこと。
洗脳というより、なんか電波でも受信してるような感じで、一定距離離れたらパッといつも通りの2人に戻った。
そんな集落と話をつけられる伯父さんはいったい何者なんだ・・・。