盗聴・監視される日常の感覚
自分の言動のすべてが常に他者に筒抜けになる環境というのは、
個という感覚が殺されていくような、自分が無くなっていくような感覚を抱かせてくれる。自分というちっぽけな殻が壊れていき、自分がどうでもよくなっていく。他者と私の境界がなくなるのだ。
人間の自我というのは、自分だけしか知らない自分だけの秘密を沢山持つことによって形成された感覚なのかもしれない。
現代っ子の多くは、1人1部屋を与えられる。それが自我をますます大きくさせてしまうのかもしれない。私しか知らない私の秘密を沢山持つこと、それが、私という個を認識する術だったのだ。
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