■実家に帰って泣いた
母一人子一人の母子家庭で育ってきた。
普段は故郷を離れて東京で一人暮らしをしていて、正月に帰省した。
たまに母からかかってくる電話が煩わしかったけれど、久々に見た母の姿は華奢で弱々しく、それでいて私を愛してくれいていると感じた。
貧乏で一月ほぼ休みなしで働いているにも関わらず、帰り際に少ないけれどと交通費をくれた。
金額的には大したものではないけれど、受け取ったそのお金はとてもとても重く感じた。去り際に見せた悲しそうな顔や、母に何もしてやれない自分の不甲斐なさに駅までの道のりをただ涙しながら歩いていた。
今までは自分のためだけに生きていたけれど、これからは他人のために生きなければいけないと思った。
ツイートシェア