同時代の空気は知らんので俺も断言はできないが、
「よろめき」の語源である『美徳のよろめき』は妻の不貞を描いた作品だろ?
一方、「不倫」の代表格たる『金曜日の妻たちへ』は、夫の不貞、つまり「男の方から主体的に動く不貞」を描いた作品。
それでどうして「よろめき=男(夫)の不貞」「不倫=女(妻)の不貞」になるんだ?
「男」の方から主体的に動く不貞を指す適当な言葉がなかったから、
「男」が主体的に行う不貞行為を指す言葉として「不倫」という言葉が定着した、
というならまだ分かるけれども。
少なくとも「男の不貞」を「不倫」と称する有名事例が10年前どころか30年前に既にあった、ということは確かなんじゃないの。