2010-10-26

Double Irish" and the "Dutch Sandwich

http://www.bloomberg.com/news/2010-10-21/google-2-4-rate-shows-how-60-billion-u-s-revenue-lost-to-tax-loopholes.html

今年の流行語はこれで決まりそうである。"Tea Party"は、選挙で使われすぎてガス抜きされているので、実績はあるが勢いが無い。

そして、ダブルアイリッシュにダッチサンドイッチ脱税手法に関する単語なので、風刺的に飲食店のメニューに取り込まれて話題になり易い。

アイルランド企業間取り引きでは、法人税が2.4%にまで引き下げられるという事を利用して、多国籍企業利益を、アイルランドに二つの法人でっち上げて、企業間取り引きを装って利益移転を行って節税するのが、ダブルアイリッシュ。この利益を、EU企業間とタックスヘイブンへの租税条約に例外事項があるオランダを通過させて、タックスヘイブンに飛ばして、法人税率を0%にするのが、ダッチサンドイッチである。

単純にタックスヘイブンに飛ばすと脱税になるが、こういった小細工を使う事で、合法的に節税が可能になる。

多国籍企業にとって、国家国民は単なる市場でしかなく、共存共栄する為の関係は構築できないという事であろう。法人税が高いと苦情を言っているうちはまだマシで、税を支払う価値が無いと判断した時点で、企業多国籍企業化して法人税を支払わなくなるのである。

凡人を何十人集めて会議をしても、良くて平凡な結論、普通は、メンツと私利私欲と無知無能をさらけ出したマヌケな結論しか出てこない。

民主主義は、独裁制や寡頭制が、最初は有能な人が始めても時が経てば老いて耄碌するし、後継者が有能であるとは限らず、凡人が凡人であることを自覚せずに権力を私し始めたときに、それを抑制し止めさせるには流血の革命を経なければならないという失敗を繰り返してたどり着いた結論である。

あらゆる情報を公開し、意見を広く求め、時間をかけて結論を醸成しなければ民主主義とは言えない。複雑怪奇制度をつくり、専門家でなければわからないようにして大衆の目から隠し、専門家としての職業の安定を作り出しても、それで最大の利益を得るのは、

その制度の穴を突いて法人税を0%にするサービス提供するような悪党とそれで税を支払わずに済ませる多国籍企業であり、

損をするのは、多国籍企業市場を荒らされて廃業に追い込まれる民族企業と税収を得られずに財政赤字を増やす政府

そして、その最終的な負担は、雇用を奪われた上に、財政赤字の負担を背負わされる人民だ。

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