2010-08-08

何故私のようなお嬢様美女が来週医者結婚するまで処女なのか

(8/9 追記)

最近処女の話題がブームなので、時流に乗ってなんで自分処女を守るに至ったか経緯を書くか。

色々ばれるとやばいので大分ウソも混ぜてるからネタ半分で読めばいいよ。



 私が処女に対して考えるようになったのは、祖母の存在が大きい。祖母は三人兄弟の長女で、大学に通っていたようなお嬢様だった。けど、祖母の妹が結構奔放な(当時としては)人間で、彼女海外留学してみたり、人の男を寝取ってみたり、なんか散々だったらしくって(祖母自身はこの話を断じて口にしなかった。聞いたのは祖母の弟からちょこっと)いつも祖母が尻拭いをさせられていたみたいだった。

それで、まあ妹にコンプを感じていたらしき祖母は時代の流れで祖父と結婚、そのまま一人息子の父を生み、育てて、父を母と結婚させた。

 多分ここから始まった。母が私を産んだ時、祖母が言ったのは「○○さん(母の名前)、この子の世話は私がやるから」。母は勿論大反対したし、私を抱きしめて「何考えてるんですか、私の子供よ!」っていったらしいけど、祖母は頑なに聞かなかった。祖母と母は一緒に暮らしていたし、祖母は本当に私の世話をするようになった。母が私を抱いていたら怒り出す始末。

 それで祖母が私を育てることになった。なんていうか、もう時代錯誤も甚だしいようなお嬢様教育の嵐。お茶とかお花とか着付け、踊りとか、浴衣縫えるように教えられたりとかさ。

 乗馬はやってたけど、一つ上の女の子落馬して肋骨折ったって話を聞いたら速攻やめさせられた。まあそれは自分教養になったし、まあ経験して悪くは無いなって思ったけど、祖母が念仏のように呟いていたのは「処女でいなさい」だった。こんな直接じゃなかったな。なんか「清くいなさい」みたいな。あのババア

 なんというか、祖母は私を三島の「女神」の女みたいにしたてあげたいようだった。残念ながら、中身を持つ人間はそこまでお人形さんにないんだけど。

 ほんでもって話は戻る。私が高校に上がる前に祖母は死んだけど、小学校中学校(私が通っていたのは小中高一環の女子校だった)までの六年間、まるで意味のわかっていなかったころから、ようやく意味がわかるようになるころまで、ずーっと「処女でいなさい」って言われた。まるでそれだけが私の価値みたいに言われた。

 まあそれで私も処女であることはスペックであると考え出した。というか、トレードできる価値財産みたいなものって考え出した。でもどこかでねじまがっちゃった気がする。

 祖母が死んで、高校に入ってから結構私はモテた。学校は清楚とお嬢様と上の下偏差値でまかり通ってる女子校だったんだけど、中身はガリ勉キモオタか派手か普通の子って感じの区分だった。それで私は普通の子と派手な子の中間層だったから、派手グループによく合コンにつれていかされた(医者とか、弁護士とか)し、普通に人気があった。道ばたでもナンパもよくされたし、まあ自分の顔立ちは悪くは無いなと思っている。まあ派手だしな。ていうか外見には自信があんだよ(毛深いのがコンプだったけど)。

 そんなこんなで高校に入って速攻彼氏も出来た。高校一年のとき。ワセケイのお坊ちゃんイケメン。そこそこチャラい。キスもしたし、まあ車もってたからデートは楽しかった。湘南行ったり。そんなこんなで、家に誘われた。家はでかい。ていうか、山の手の内側でここだけの土地かよ、と思った。家には普通に坊ちゃんの両親がいたけど、部屋に通されて、あー、セックスするのか、と思ったとき、はたと気付いた。

「こんな男に私の処女、やっちゃっていいの?」

 はっきり言っておくけど、私みたいな美女の処女は安くない。ぶっちゃけ5億円ぐらいの価値があるって思った。非処女はタダってわけじゃない。こんなチャラ男にタダマンさせるほど安くはねぇよ。って思った。

 その後即効その男を振って、大学に入って、また何人か彼氏が出来た。でもいっぺんもやらせなかった。なぜなら私は価値がある女だから。処女=絶対無比の価値。なんか変な価値観が凝り固まっていた。その価値に見合う男が出るまでやらせねぇよ、と思った。サークルも飲みサーみたいな感じで、一時期穴なし女みたいにうわさされたけどニヤニヤしてた。

 男は私にとって見せびらかすアクセサリーでしか感じられなくなった。本当に好きな男ができない。セックスして愛を確かめる行為も出来ない。男はすぐにセックスを求めてくる。

 それに答えられないから嫌がる。分かれて新しいアクセサリーを探す。

 セックスを求めてくる男がいる限り、女に処女であれって言うのはなんてナンセンスなことなんだろうね。だってあんたら付き合った女とセックスしたいって言い出すじゃん。結婚するまで我慢しろって女に言う前になんで男が我慢できないの。

 大学卒業した私は商社に勤め始めた。そんで、親友の紹介で来週結婚する医者と会った。

 医者イケメンだった。しかも、ものすごくいいやつ。誠実。親友の紹介だけあって、信頼できる。話も合う。なんでこんな奴に彼女がいないのか、と考えて回りに聞いたら、彼女事故で死んでた。漫画だろ、セカチューかよ、と思ったけど、まあ、付き合った。楽しい

 それで医者と三ヶ月ほど付き合って(会ったのはそのうち6回ぐらい)くるまのなかで、今からホテル行ってセックスしようかみたいな雰囲気になったとき、私はいつも通りいやだ、って言った。「なんで?」って聞かれたから「結婚するまでセックスしない」って返した。そしたらしばらく考えて、「今日はしないから、結婚しましょう」みたいに言われた。ああ、うん、って答えて、それでなんかとんとん拍子で結婚が決まった。

 でもここで一つ怖い話がある。はっきり言ってセックス結婚してもしたくない自分がいる。私の価値結婚した瞬間に損なわれてしまう気がする。こんなにいい男でさえ、処女を惜しいと思っている自分馬鹿だとは思うけど、できれば一生セックスするのが怖いんだ。

 処女が好きな男は処女を頑なに守る処女を、まるでユニコーンかなんかみたいに思ってるみたいだけど、ぶっちゃけ処女は5億円の価値があると見込んだ男にしか処女はやらないと思ったほうがいいよ。だから、美しい処女がほしいと思う男はそれに見合う男でいるの? って思う。私は来週ダンナになる男にさえ、処女をあげるのを惜しんでいる。

 

 私が一番今恐れているのは、自分に娘が出来たらということ。

 「処女でいなさい」って発狂しそうなほどいやな祖母の言葉を私も言うかもしれない。

 

t* 追記(ってこんなんでいいの?)



 なんか結婚特有の雑務から帰還したらブクマ数が凄くてびっくりした。ある種マリッジブルー的な吐き出し文だからすぐ流れるかと思ってた。

 言いたいことを吐き出してレスポンスがいっぱい返ってきて、矮小自己顕示欲がちょっとだけ満たされて嬉しかったです。コメント? をちらって見て、おっさん扱いされていてなんか不思議な気分になったり、ネタだろ、という言葉に、私自信読み返したらこの文章がネタにしか見えなかったので、ああ、ごめんね、ってなりました。まあここで真実です!なんていったところで何の価値にもならん。だいたい内面価値などどうでもいい(と教えられてきたしね)。

 ただタイトルだけは真実です。まあ信じる信じないにしてもさ。私は処女で、まあ美人で(自分で書いていて結構笑える)、お嬢様だと思います。お嬢様っていう定義が、いわゆる、金持ちテンプレート的な習い事を受けていた経験があり、実家が裕福で、お嬢様学校に通っていたっていう条件ならね。


 でも、この三つを満たしていても、私は醜いです。歪んでます。肉体的や経験的には処女で、きっと男性幻想的な理想であるでしょうよ。私は経験からも「男の理想まんまだなあ」と感じています。正直、チヤホヤされなかったことなんてない。オッサンは特に優しかったし、誰に対しても私はしっとりしたお嬢様完璧に演じることが出来ます。自慢だけどね。

 「清く・正しく・美しく」こんな旧態然とした教育の中(それが悪いとは言わないし言えない)、私は「清くあること」を多大に押し付けられたせいで、内面がその抑圧で歪みきってしまった。

 全くもって「みにくいおんな」になってしまったんじゃねーの、と思っています。古い思想は美しい。日本の心は好きだよ。大事だし、守るべきもの。でもさあ、それを現代に無理やり当てはめようとすると、絶対上手くやってけない。それを教育っていって子供押し付けると、心がどっか変なふうになっちゃうよ。上手く適用するように柔らかくしなきゃ。

 処女である美しさって、日本に適用できるものなの。

 たかが処女膜。穴にあるもの。よくわかんない。それをここまで守ってこれても、私は祖母が理想とした幻想処女でいられなかった。お人形さんになれなかった。

 私は処女性を持つことと処女であることは、似て非なることすぎるんじゃないかと思う。マンコをいくら使わせても心の清い女がいる一方(罪と罰すぎて笑える)、こんなに醜くなってしまった私がいる。

 「あなたはもう幻想の女しか抱けない 」じゃないけどさ、もう処女幻想視されて押し付けられて、それを価値観で心の中でガチガチに塗り固めて、それで「私は清らかなんです」なんて外面さげてヘラヘラするのにいい加減疲れてしまった。大事にしていたものが今では重過ぎる。

 

 本当の最後に私が大好きな本の一部を引用する

 生きる時間がずっと長くなったおかげで古い価値観がもう使えなくなった。セックスの事を15歳で知り35歳で死んでいたときは明らかに問題は少なかったはずだよね。今は8歳とかそれぐらいで知り、たいがい80歳まで生きる。その間を1つの考えでやっていくのはちょっと長すぎるよ。

 しかも同じ退屈な考えで。

「ぼくの哲学アンディ・ウォーホル

  

  • そしたらしばらく考えて、「今日はしないから、結婚しましょう」みたいに言われた。 医者は処女厨だったのかもしれない。 いきなり結婚になるのは、そうとしか考えられない。 ま...

  • といっても美女なんてたくさんいるからな。ある美女が保守的だったら他の美女に行けばいいだけ。元増田がどんだけ美人か知らないけど、芸能人だってやりまくってるわけだから、元...

  • 君はよく頑張った。 もう我慢する事はないぞ。好きなだけやりなさい。 気持ち良いぜ~。 しかし、旦那しか知らないで人生終えたんじゃ勿体無い。 これから結婚する人間に言うことじ...

  • 童貞と処女の組み合わせでのセックスの体験談を読みたいと思った。

  • 興味あるのは,そのイケメンで誠実だが非童貞の(違ったら以下はドーデモいい話になる) そのお医者様のペニス突っ込まれるって事実自体は,君にとってどうでもいいのかと. 処女性...

  • おっさんも暇やねぇ

  • ばかばかしい論議が何度も繰り返されるので、 感情的に反応してみる。 増田だからな。 処女の価値云々はどうでもいいが 現在価値にとらわれて未来の自分に価値が見出せないって...

    • 処女が聖なる者だったり神通力の根拠だったり穢れた物だったりするのって 何故か古今東西の風俗や伝承に見られる話だから 本当に処女がどうのこうのについて突き詰めたいならば そ...

      • まぁ、結構根が深いだけでなく、ややこしい問題ではあるんだよね。 それこそ原始母権社会から、セム的一神教圏で流行った父権社会への流れ、その後に発達した個人主義社会への流れ...

  • 祖母に勝手な理想像を刷り込まれ、自分でも処女にこだわるあまり、それだけが自分の価値 だと思い込んでしまったお嬢様のお話。 これで結婚式前日にレイプとかされちゃったらどうな...

  • たぶん歴史は繰り返すよ。よっぽど意識してかからない限り。

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    • 何度か離婚しながらでも、子供を安定して育てることができる戦略を考える方がリスクを低く出来るのではないかとおもう。 これまでの流れをまとめるとこれだな 女の子を産む 子...

    • 離婚と働くことの関係が逆だと思う 働いて生きていく手段があるから、離婚が多いのであって 離婚がトレンドだから、生きていく手段を作るのではない つまり、生きていく手段が乏し...

      • でも、今の世の中だと、男の征服欲をあおって処女の獲得コストを釣り上げることは可能だとしても、その後であっさり捨てられるリスクはまったく軽減されない。使ってしまったらな...

  • だってあんたら付き合った女とセックスしたいって言い出すじゃん。 結婚するまで我慢しろって女に言う前になんで男が我慢できないの。 これは層が違うだろ。連帯責任はおかしい...

    • 我慢してるんじゃなくて単に「できる状況にない」だけだろ。じゃあ仮にもてないオタクがまかりまちがって処女で美人のお嬢様とつき合うことになり、「できる」状況になったとして...

      • どれだけレアケースだろうが性別が同じというだけでひとくくりにして責任押し付けるのは差別だろ。結婚退職が99.99%の多数派だったとしても差別といえる。そう思わないのはあんたが...

  • test

  • 嘘か真かあふれる主張!こいつぁメンヘラ臭がぷんぷんするぜ… なんだろうなぁ極端なんだよな~心の持ち方って言うか。 ・もう処女を幻想視されて押し付けられて、それを価値観で...

  • あなたは醜くないよ。むしろ美しいと思います。書いてあることが本当だとすれば。 俺ならあなたを幸せにできそうだが他人なのが残念だ。

  • 「私はこころの美しい人間です」という自己認識をもつ人のことを なんて醜い人だろう、と思い   一方で、 「私はこころの醜い人間です」という自己認識をもつ人のことを この人の心...

  • 「処女」っていうのキーワードになっちゃってるけど、要は潔癖性のセックス恐怖症なだけじゃんw これから夫になる医者に家庭環境やら心情やら説明して、時間をかけてほぐしていく...

  • ともかく、ご結婚おめでとうございます。 ブスで処女でもうすぐ三十路な自分はどうするべきなのか、ちょっと考えさせられました。 増田のように必死こいて守ってきたわけでもなく、...

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